1. ウイッグの種類
◆ フルウイッグ ( 全かつら )
医療・ファッション用共に
頭全体を覆うタイプのウィッグです。
円形脱毛症の方なども
患部が広がったりするのを考慮して
フルウイッグを使用する場合もあります。
◆ 部分ウイッグ ( 部分かつら )
髪の毛の少ないところを補ったり、
ボリュームアップに使ったりする
タイプのかつらです。
白髪が伸びてきた時の
フォローなどにも使えます。
自毛に近い色のウィッグを選んで
自毛となじませ
自然な仕上がりにさせます。
最近は軽量のファイバー素材が主になり
着け心地も快適になっています。
2. 毛髪の種類
◆ 人 毛
原材料としての価格は高めで、
質の良い人毛ほど価格は上がります。
最高級ランクの人毛は
『 レミー人毛 』 と呼ばれています。
自然な風合いを出すことができ
パーマ、カラーでのアレンジが可能ですが、
紫外線に弱く毛先の方から褪色してきます。
また、洗うとスタイルが保持出来ず、
通常の髪の毛同様、
セットに少し時間がかかってしまいます。
当然人間の髪の毛と同じですので
毛髪は水分を含んでいるので
人工毛( ファイバー )に比べ重さがあり
夏場や雨天時は水分を吸収し
蒸れやすいのが特徴です。
◆ ファイバー毛 ( 人工毛 )
ファイバーと聞くとツヤツヤの
毛髪のイメージがありますが、
現在大手のウイッグメーカーは
ほとんどがファイバーの商品になり、
人毛のウイッグの方が
珍しくなってきています。
日本かつら協会で使用される
オリジナルのファイバーは
人毛と遜色ない自然な風合いのもので、
耐熱性にも優れ
ヘアアイロンで熱をあてて
カールも付けられるので
メンテナンス性にも優れ
軽量なのが特徴です。
◆ ミックス毛
現在のミックス毛のウイッグには
人毛が3~4割入っており、
人毛・人工毛の良い所を合せ
自然な風合いを出すことが可能です。
メーカーの考え方にもよりますが
身体に触れた時に
自然な人毛の感触が感じられるように、
耳周り・襟足周辺に
人毛を多く使うことがよく見られます。
3. ベースの種類
◆ ネットベース
頭のかたちに象った
内側の網目状の繊維のことを
『 ネットベース 』 といいます。
色・素材・目の大きさなど
種類はたくさんあり、
メーカーによっても異なります。
網目の大きさ、粗さにより
通気性は異なりますが、
植えつけてある
髪の毛の長さ、量、太さなども
通気性には影響してきます。
また、現在のネットベースは軽量ですが、
耐久性が劣ることはありません。
水洗い、洗剤でも洗えますので
雑菌を繁殖を防ぎ
清潔に使用することができます。
◆ スキンベース
『 スキンベース 』とは、
ポリウレタンやシリコンなどの樹脂で
人間の皮膚に似せて作った人工皮膚のことで
ネットベースよりもより頭皮に密着します。
特色を活かし、医療用ウイッグでも
ネットベースとの組み合わせや
分け目だけに使ったりします。
欠点としては毛髪との接着面積が狭いため
・ 毛が抜けやすいこと
・ 通気性が良くないこと
があげられます。
また、水洗を継続することにより
徐々に硬化してくるため
・ ひび割れ、
・ よれなど
経年劣化が出てくるため
ネットベースに比べ耐久性は劣ります。
4. 毛髪の植え方
◆ ハンドメイド ( 手植え )

ネットに職人さんが
毛を1本1本手植えで
植毛していくもので
コスト・時間がかかります。
フルオーダーで製作した場合
頭の型を取り、型にあわせ
ネットを製作していくので
装用感は抜群です。
◆ マシンメイド ( 機械植え )
毛髪と生地をミシンで縫製するため、
製造工程に時間がかからず、
コストが抑えられることがポイントです。
縫い目に凹凸がでできるので、
皮膚の弱い方にはチクチクすることがあるため、
ファッション向けのウイッグで
使用される事が多い製法です。
しかし、ストレッチ素材を使用しているため、
頭毛の量が増えてきた場合にも
柔軟に対応できるのが特徴です。